●アレルギー性鼻炎
 

人の鼻では、進入して来た特定の物質(抗原)を自分以外の物質(異物)と判断すると、
それを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおこります。
その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出てくる病気をアレルギー性鼻炎と言います。
花粉症もアレルギーのひとつで、草花の花粉が原因です。花粉症は国内だけでも約60種類あります。
そのうち、春におきるスギ・ヒノキ花粉症がわが国では最も多く見られます。初夏にはカモガヤなどのイモ科の草花、
秋にはブタクサ・ヨモギなどキク科の草花による花粉症も見られます。

 --- 診 断 ----------------------------------------------------

鼻の中の状態を観察することから始めます。アレルギー性鼻炎の疑いがあれば、鼻水の中の細胞(好酸球)を調べたり、
血液中のIgE抗体(抗原抗体反応に深く関わる物質)の値を測ります。アレルギーの原因物質を探る検査(抗原検査または、
アレルゲン検査)としては、
  1)皮膚試験
  2)鼻粘膜誘発試験
  3)特異的IgE抗体検査などがあります。これらの検査結果を総合して、アレルギー性鼻炎を診断します。
  この病気は根本的には体質に関わっていますので、『治る』というのは困難です。
  しかし、治療や日常生活での注意(抗原との接触を断つことなど)により症状を軽くしたり、出にくくすることは出来ます。

 --- 治 療 ----------------------------------------------------

抗原をごく少量注射することから始め、次第に量を増やして、体の免疫力を高める治療法(減感作療法)があります。
抗原がハウスダストの場合は70〜80%、花粉症では30〜60%の有効率ですが、数年間、治療を続けることが必要です。
鼻水や鼻づまりをなくすために鼻の中を吸引し、薬を噴霧する鼻処置や薬の吸入治療(ネブライザー)を行います。
飲み薬としては坑ヒスタミン薬などがあり、外用薬としては点鼻薬が使われます。
アレルギー反応のおきる鼻の粘膜をレーザー照射したり、器具や薬を用いて焼灼【しょうしゃく】する手術療法などがあります。その他、鼻づまりが治らない時には、鼻中隔【びちゅうかく】という左右の鼻のしきりを真っすぐにしたり、
鼻の粘膜を切除する手術が行われます。